ガソリンの場合の供給と需要の関係
そもそもガソリンなどの資源の国際価格は、どうやってきまるのだろうか?
市場経済では、商品は需要と供給の関係で価格が上下する市場メカニズムがはたらくことは常識である。
供給より需要が少ない場合商品があまり、価格が下がる。
供給より需要が多い場合商品が不足するため、価格が上がる。
この仕組みは極めて単純である。
たとえば、1人1個のペンだけをもっていると仮定し、定価100円のペンを売りたい人が5人おり買いたい人が5人いたとする。
この場合、供給と需要は一致するので、価格は定価100円となる。
ところが、供給より需要がすくないとどうなるだろうか。
ペンを売りたい人が5人、買いたい人が2人しかいないとする。
すると、ペンを売りたい側は、100円のままでは自分のペンが売れない可能性が大きいので、ペンの販売者(供給側)のAさんは「私のペンは80円でいいよ」といい、Bさんも(供給側)「それなら私のも80円でいいよ」というだろう。
こして、供給より需要が少ないと、価格は安売り競争で低下するのである。
次に、このペンを例に、供給より需要が多い場合をみてみよう。
ペンを売りたい人が5人、買いたい人が10人いたらどうなるだろうか。
りんごの販売者(供給側)は考える。
Aさん(供給側)は考えた。
この町にペンは5個しかない。
それなのに欲しい人が10人も二倍いるわけだから、いつもどおり100円で売らなくても、150円でも買う人がいるだろう。
すると、Cさん(供給側)も、Dさん(供給側)も150円に値上げした。さらにEさん(供給側)は170円にした。
ペンを買いたい10人のうち4人は値段があがったので購入を中止したが、6人が買いに行き、5人はそれぞれ150円〜170円でペンを買った。
この町で、ペンの購入希望者が、30人、50人とふえれば、ペンの価格は一時的に200円、300円と上昇することが想像できるだろう。
では、現在のガソリンの状況は、今の例と同じなのか?
ガソリンは原油を精製して作られる。
原油の供給は、油田をかかえる国々である。
アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラン、イラク、クウェート、ベネズエラ、中国、インドネシア、ロシアなどが有名である。
では、原油の需要(購入希望者)は誰だろうか。
日本をはじめ世界中の国と企業、人間である。
それは、各国の原油やガソリン関係の大企業(石油メジャー)が産油国から購入して、個人や企業に販売している。
ところが、世界のガソリン・原油の市場において、もう1つ、原油を購入する巨大な勢力がある。
ヘッジファンド(投機資金を基金としてあつめて運用する集団)である。
ヘッジファンドの暗躍によってガソリンは必要以上に値上がりしている。
さきほど、ペンを例に、供給より需要が多ければ多いほど市場経済では価格が上昇することを見てきた。
ガソリン・原油の場合も、市場原理によって、購入希望者が多いほど価格は上昇する。
各国の企業だけがガソリン・原油を購入するよりも、購入希望者にヘッジファンドがくわわることで需要が増えて、供給との需給ギャップがひらき、値上がりすることになる。
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